2007年6月1日作成
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大阪府大阪市天王寺区 (総本山四天王寺)

  




どやどや

大阪市天王寺区の和宗総本山四天王寺で1月14日に行われる伝統の行事。その年の天下泰平や五穀豊穣祈願のため、元旦から14日までの2週間、六時堂で営まれる「修正会(しゅしょうえ)法要」の結願(けちがん)日に執り行われている。紅白両軍に分かれた地元の高校・中学の生徒らが、鉢巻きに褌姿で入場し、法要中に祈祷(きとう)された「牛王宝印(ごおうほういん)」の護符を勇猛果敢に奪う。どやどやは、岡山県・西大寺会陽(さいだいじえよう)と岩手県・黒石寺蘇民祭(こくせきじそみんさい)と共に日本三大奇祭の一つに数えられている。


どやどやの舞台となる六時堂

四天王寺 境内レイアウト(資料)


和宗総本山 四天王寺
推古天皇元年(593年)に聖徳太子が建立した日本仏法最初の古寺。南から北へ向かって中門(仁王門)、五重塔、金堂、講堂を一直線に並べ、それを回廊が囲む形式である「四天王寺式伽藍配置」がとられており、日本では最も古い建築様式の一つでもある。そのルーツは中国や朝鮮半島に見られ、6〜7世紀の大陸の様式を今日に伝える貴重な存在となっている。 地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ケ丘駅」から徒歩5分の所にある。

四天王寺のシンボル 高さ39.5mの五重塔

どやどやは参加団体によって3つに分けられている。午後2時30分からの「和泉チャイルド幼稚園・御池台幼稚園」、午後2時45分からの「四天王寺羽曳丘高校・中学校」、午後3時15分からの「清風高校・清風南海高校」の部となっている。最初の幼稚園組のどやどやが終わると、続いて仁王門から出発した四天王寺羽曳丘高校・中学校の生徒達が六時堂に集まってきた。ちなみに今年参加している中高生は約800人である。

四天王寺羽曳丘高校・中学校の生徒達


六時堂に集結した四天王寺羽曳丘の生徒

かつてのどやどやは、法要中に祈祷された魔除けの護符・牛王宝印(ごおうほういん)を、近在の人々が寒中素裸となって奪い合うのが習俗となっていた。また、午後6時の法要が始まり、牛王宝印を投ずるのは夜8時〜9時頃だったが、現在は、混乱を避けるため午後2時頃から始まり、参加者も地元の学校の生徒・教職員に限定されている。


先生が生徒達を引率する
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六時堂で祈る教職員達
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六時堂に参拝して戻る生徒達


マイクを持って指揮を執る先生

生徒達が紅白に分かれ、先生達に水をかけられながらも押し合い、勇敢に護符を奪い合う「どやどや」が六時堂で始まった。全員が鉢巻、ふんどし、白足袋姿と統一されている。

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柄杓で力水をかける先生


四天王寺羽曳丘の先生


拳を突き上げ 生徒に気合を入れる先生
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生徒達は般若心経を唱えたあと、紅白の2組に分かれて六時堂に登壇して、お堂の天井から撒かれる魔除けの護符(牛王宝印)を激しく奪い合う。

魔除けの護符・牛王宝印(ごおうほういん)に手を伸ばす
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揉み合う若者達


上から落ちてきた護符をゲット


1ラウンド終了 六時堂から出る若者達


護符をゲットして満足そうな生徒
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