2007年1月29日作成
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   静岡県 磐田市 福田中島 (福田海岸)

  




見付天神裸祭 浜垢離(はまごり)

天下の奇祭・見付天神裸祭の浜垢離は、祭りに参加する氏子の心身を清めるための行事で、遠州灘の福田(ふくで)海岸(磐田市福田中島)にて、大祭の3日前に行われる。平成18年は、9月27日に行われた。




見付天神裸祭(みつけてんじんはだかまつり)

見付天神裸祭りは、毎年旧暦8月10日の直前の土・日曜日にかけて行われる、東海道遠州見付に千年以上前から伝わる矢奈比売(やなひめ)神社(見付天神)の大祭で、国指定重要無形民俗文化財に指定されている。見付天神の祭神・矢奈比売命(やなひめのみこと)が、神輿に移され遠江国の総社である淡海国玉(おうみくにたま)神社へと渡御する際に行われる祭で、渡御に先立ち裸の群衆が町中を練り歩き、拝殿で乱舞することから「裸祭」と呼ばれている。元天神社の「祭事始」から始まり、「御斯葉(みしば)おろし」、「浜垢離(はまごり)」、「御池ノ清祓(みいけのきよはらい)」、「大祭(宵祭、神輿渡御,還御)」の順に日を追って行われる。


松林の中での「松原の神事」

「松原の神事」

午前10時30分ごろ、神職、神社役員、先供(さきとも)、輿番(こしばん)が参加し、注連縄(しめなわ)が張られた福田海岸の松原で神事が行われた。市内大原の大杉家より献上の、命の魚(みょうのうお)・鯔(いな)を神前に供え、祝詞が献上される。正式には松原放生会(ほうじょうえ)と言い、この魚を近くの小川に放魚することで、一年の殺生(せっしょう)の穢れ(けがれ)を流すとされている。


「松原の神事」・祝詞献上


命の魚(みょうのうお)・鯔(いな)の入った桶を運ぶ


小川に鯔(いな)を放魚する
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雨上がりの遠州灘 (福田海岸)

「海原の神事」

松原の神事が終わった午前11時ごろ、一行は浜辺に移動する。まず、海に面して大榊(おおさかき)、鉾(ほこ)を立て、海原の神事が行われる。先供、輿番は、ここで小さな幣束(へいそく)で全身を祓い、その幣束を砂浜に突き立てる。これは幣(へいぬき)に穢れ(けがれ)を移すとされる。この神事は浜の清祓(きよはらい)ともいわれている。


松原から海岸へと移動


遠州灘に向かって祝詞献上


「海原の神事」の執行


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大榊(おおさかき)の前で祈る宮司


波打ち寄せる「海原の神事」


大榊(おおさかき)の下に幣束(へいそく)を突き立てる

浜垢離の前に砂浜で鈴を持って賑やかに練り合う集団がいた。大祭で行われる「鬼踊り」をここで披露していた。

浜垢離(はまごり)前の男衆
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六尺褌一丁の男たち


浜で鈴を鳴らして練り合う


オイショ!オイショ!と鬼踊り
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肩車に乗り 鈴を鳴らす
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