2005年07月09日作成
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岡山県笠岡市


                   




  笠岡市重要無形民俗文化財 「ひったか」
笠岡市金浦(かなうら)地区に伝わる伝統行事の「ひったか」が6月11日(土)に行われた。ひったかの起源は源平合戦といわれるが、始まりの時期は定かではない。「火を高く(掲げる)」がなまって「ひったか」となったといわれる。吉田川をはさんで向かい合う東の行者山と西の妙見山のそれぞれに源氏方、平家方に別れ、ちょうちんで絵模様を描き優劣を競う伝統行事である。絵模様はその年の世相を題材として決定されるが、闇夜に浮かび上がるまでは関係者以外秘密とされている。 旧暦5月5日頃の土曜日の夕方から夜にかけて行われる。

                            金浦湾(かなうらわん)      左の山が妙見山(平家)、右の山が行者山(源氏)
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西の妙見山・ひったか山斜面

  こどもひったか
吉田川のほとりに、白いキャンバスに絵模様が描かれていた。これがこどもひったかである。近くに看板があり見ると次のように記載されていた。
「金浦小学校の児童作品です。地域の伝統的民俗行事(ひったか)を参考にして高学年と低学年の二学級が協力しながら作りました。どうぞわたしたちの夢や願いをおくみとりください」
 (原文より)

                        こどもひったか             後方が東の行者山
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行者山(東の山)の飾りつけ作業
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金浦(かなうら)祭り
金浦祭は「ひったか」と翌日開催される「おしぐらんご」の総称です。双方とも源平合戦の歴史ロマンに思いを馳せた一大ページェントでもあり、この土地ならではの伝統行事です。金浦ひったか・おしぐらんご保存会の皆さんの手によって、毎年この時期開催されています。町内にはあちこちにポスターが貼られていた。
金浦祭りのポスター ひったか・おしぐらんご保存会会長酒井宏侑さん
  
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  おしぐらんご
“ひったか”と同じく源平合戦を起源とする金浦(かなうら)に伝わる伝統行事である。 源氏と平家の2隻の和船に別れて、ふんどし姿の地元保存会のメンバーら6人が乗船しスーピードを競い合う。漁業の近代化に伴い木造船の新造と漕ぎ手が徐々に減少したため昭和35年に中止されたが、昭和62年に地元の有志により復活した。
今年3月に笠岡市重要無形民俗文化財に指定された。

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干潮の金浦湾と吉田川
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比較的近くにある西の山(妙見山)に登り、ひったかの飾り付けを見に行った。開催直前の最後の準備をしていた。

絵模様のやぐら
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約10m四方の孟宗竹で組まれたやぐらに約500個のちょうちんが飾り付けられる。上の写真の白いちょうちんは電気で点灯するが、あとは全てろうそくが灯される。今まだ横に寝かされているが、本番になるとロープを引っ張り略垂直に起こされる。

急斜面の後から見るちょうちん
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午後7時前になると辺りの山に日が落ち始めてやがて日没となる。そして、ひったかの舞台の幕が開く。

山々を夕日が照らす
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