2006年03月01日作成
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岡山県 岡山市 (金山寺)


                   



 
金山寺 会陽(きんざんじ えよう) 
岡山県内のトップを切って2月4日(土)夜、岡山市金山寺(かなやまじ)にある金山寺(きんざんじ)で会陽があった。この会陽は、備前48か寺の天台宗本山として栄えた金山寺(きんざんじ)の境内で、裸の男たちが宝木(しんぎ)を求め、激しい争奪戦を繰り広げる勇壮な伝統行事である。600年以上続く歴史を持つ。この日は午後9時の気温が0.6度と冷え込んで、標高350mにある境内では雪がちらついた。

本堂の宝木(しんぎ)投下舞台
   金山寺 (きんざんじ)
岡山市郊外の金山寺(かなやまじ)という場所にある
天台宗の古寺で、平安から鎌倉時代の古文書
(こもんじょ)
には金山寺(きんざんじ)あるいは金山観音
寺と記され、近世には銘金山観音寺遍照院とも呼
ばれていた。749年(天平勝宝元)に報恩大師が創
建し、大師自作の千手観音を本尊とし、京都清水
寺の本尊と同木異体と伝えられる観音霊場に始ま
る。その後、1069年(延久元)、1178年(治承2)の
二度に渡り回禄するも、その都度再建された。境内
には、三重塔、本堂、仁王門が南北に高低差を持
って配され、護摩堂や開山堂、灌堂、経蔵、客殿、
書院、庫裏等の建造物が経ち並ぶ山上伽藍(がらん)
を形成している。
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金山寺(きんざんじ)は山腹の森林の中に鎮座している。下の写真のように手前に仁王門、奥に県重要文化財の三重塔が建っている。会陽が行われる境内と本堂はその中間にある。

金山寺(きんざんじ)遠景
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午後8時になると本堂に住職らが集まって、会陽(えよう)前の祈願神事が始まった。

本堂での会陽神事

その一方で、参加者たちは社務所控え室で着替えをする。まわしは各人が持参しているようである。2人がペアとなってまわしを締めていく。激しい動きでも弛まないようしっかりと締める。

思いっきり強くまわしを締め上げる
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純白のまわしを締める
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まわし姿となった男たちは宝木争奪戦が始まる直前までは境内で焚き火にあたったりして歓談しながら待つ。

本堂前に集まった男たち

午後9時30分となった。約400人の裸の男たちによる副宝木(ふくしんぎ)争奪戦が始まった。金山寺では宝木投下の御福窓(ごふくまど)はなく、本堂の特設舞台より投下する。先ず始めに木片を一束にした串牛玉(くしご)と呼ばれる枝宝木が投げられる。そのあと5本の副宝木が松原宏澄住職の手により投下された。

副宝木の投下を待つ400人の裸衆
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副宝木投下直前!
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押すな!押すな!の中で「ウオー」と喚声が上がり、すさまじい副宝木の争奪戦が始まった。

我先に副宝木を掴もうとする裸衆
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ジャンプして副宝木を狙う
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云わばこの副宝木の争奪戦はこのあと10時半に投下される本宝木争奪の前哨戦である。しかし皆が気合を入れて怒涛の肉弾戦を繰り広げる。そして境内の中で所狭しと揉み合う。

裸の渦の中で副宝木を奪い合う


副宝木を追う裸衆

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