2007年7月3日作成
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広島県 山県郡 北広島町 壬生

 
                  




壬生の花田植(みぶのはなだうえ)

広島県北広島町壬生(みぶ)に江戸時代から伝わる「壬生の花田植」は、毎年6月の第1日曜日に豊作を願って行われる。近くの水田で花鞍(はなぐら)を載せた飾り牛が代かきした後、田楽団が田の中へと入り、囃子(はやし)に合わせ、指揮を執る男性(サンバイ)と早乙女(サオトメ)が掛け合いで、田植え歌を披露しながら苗を植えていく。この花田植は、北広島町に初夏を告げる風物詩となっていて、県内外から大勢の観光客が訪れる。昭和51年(1976年)に、広島県内で第一号となる国の重要無形民俗文化財に指定されている。


花田植が行われる会場の水田

壬生神社では午前9時に、田楽団の代表者らによって花田植の安全を祈願する「花田植祭」が執り行われる。午前10時頃になると、農家のトラックが壬生神社に集まり、祭りで大役を担う黒毛和牛が荷台から降ろされる。

壬生(みぶ)神社


壬生神社での安全祈願祭(花田植祭)


トラックの荷台から降ろされる黒毛和牛

壬生神社下の広場で、牛の飾りつけが行われる。首先には首玉(くびたま)と呼ばれる赤布で出来た太いひもが巻かれ、背中には龍や兜をかたどった豪華な花鞍(はなぐら)が載せられる。

飾りつけられる牛


花鞍が載せられた 飾り牛


出番を待つ 飾り牛
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道行き
午前11時過ぎ、道行きが始まった。小学生の田楽とブラスバンドが先頭を務め、本地(ほんじ)の花笠踊りのメンバーや、壬生と川東(かわひがし)田楽団(でんがくだん)などが商店街を練り歩く。飾り牛も12時半過ぎ、壬生神社から出発し、花田植の会場に向かう。

壬生神社を出発する「飾り牛」
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商店街をパレードする一行


花田植会場へと向かう

本地(ほんじ)花笠踊り
花田植の日に合わせて「無形文化財合同まつり」が行われ、「本地花笠踊り」も道行きに参加する。県の無形文化財の「本地花笠踊り」は、虫おくりの行事ともいわれ、白い大輪の花を優雅に回しながら優雅な舞いを演じる。花笠は一本の竹を5ミリ四方に割った32本の小竹を、編み笠から半円形に出し、和紙の桜花が飾り付けられている。ちなみに踊り子は男性が女装して行っている。

万華鏡のような花笠
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花田植会場での花笠踊り
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花笠踊りに合わせて笛と手打鉦(てうちがね)で囃す


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