2007年12月9日改定
長崎県雲仙市神代町(鳥刺し踊り)

                

12月09日(日)
  
 長崎国見 「鳥刺し踊り」
長崎県雲仙市神代町(こうじろまち)で伝統の「鳥刺し踊り」があった。約200年前に佐賀鍋島家の名代として、神代楠高家が京都で稲荷大明神を受けた時、鳥刺し踊りを習ったのが始まりと伝えられている。この踊りは、素っ裸に赤い九尺褌を締めて、長い竹竿の先に鳥餅をつけて、鳥をとる様をおもしろおかしく表現したもので、一瞬の呼吸で鳥を刺し取るしぐさはユーモラスなものとなっている。
特にどこで踊るとは決まっておらず、最近はTVなどの出演で時々披露している。神代町楠高地区に永々継承されている貴重な文化遺産でもある。
10月23日(火)
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 灘のけんか祭り 「潮かきの儀」
10月15日、灘のけんか祭り本宮の早朝、練り番の村による禊(みそぎ)の行事「潮かきの儀」が行われた。7年に1度回ってくる練り番は、今年は木場が担当。木場の潮かきの儀は「小赤壁(しょうせきへき)」の河口で行われ、一の丸、二の丸、三の丸と描かれた三本の神輿幟(のぼり)を掲げて、木場の氏子たちが海に飛び込んで互いに海水をかけあい、禊が行われた。「小赤壁」をのぞみながらの「潮かきの儀」は古式ゆかしく風情があり、朝早くからの儀式であったが、大勢の人がその姿に魅了されていた。
9月27日(木)
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 世界遺産登録 石見銀山(いわみぎんざん)

石見銀山(いわみぎんざん)は、戦国時代後期から江戸時代前期にかけての日本最大の銀山で、鉱脈は石見国東部、現在の島根県大田市(おおだし)大森の地を中心とし、同市仁摩町や温泉津(ゆのつ)町にも広がっていた。日本を代表する鉱山遺跡として1969年(昭和44年)に国指定の史跡に登録された。今年平成19年7月に、ユネスコの世界遺産への登録が決定された。以後、訪れる観光客も増加して、山間の村は終日賑わいをみせている。

6月23日(土)
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 おしぐらんご

源平合戦に由来する岡山県笠岡市金浦(かなうら)地区の伝統行事「おしぐらんご」(市重要無形民俗文化財)が、6月17日にあった。源氏と平家に見立てた紅白の旗ざおを掲げた和船に、地元の男衆や外国人、地元小中学生らが6人ずつ乗り込み、約400メートルでこぎ比べた。おしぐらんごは「漕ぎ比べ」の意味で、1961年を最後に途絶えたが、87年、元漁師らが保存会を立ち上げ継承されてきた。水をかけあいながらのレースは保存会を含む8レース行われ、訪れた観衆は勇壮な伝統行事に酔いしれた。

6月5日(火)
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 壬生(みぶ)の花田植

広島県北広島町壬生(みぶ)で毎6月の第1日曜日に豊作を願って行われる民俗芸能の『壬生(みぶ)の花田植』が、6月3日にあった。近くの水田で花鞍(はなぐら)を乗せた飾り牛14頭が代かきした後、2組の田楽団が水田の中へと入った。そのあと、囃子(はやし)に合わせ、指揮を執る男性と早乙女が掛け合いで田植え歌を披露しながら早苗を植えていった。花田植は、この地に江戸時代から伝わる伝統行事で、昭和51年5月に国の重要無形民俗文化財に指定されており、北広島町に初夏を告げる風物詩となっている。

3月17日(土)
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 尾張三大奇祭 きねこさ祭

尾張三大奇祭のひとつで、市の無形民俗文化財に指定されている「きねこさ祭」が3月6日、名古屋市中村区岩塚町の七所社(しちしょしゃ)であった。近くを流れる庄内川で、川に立てた竹が倒れた方向で1年の吉凶を占う「川祭り」があり、褌姿の役者12人が川に入り、うち1人が、高さ約8mの竹によじ登ると、竹は南東の方角に倒れ、今年は豊作と出た。きねこさ祭は厄よけ、子孫繁栄、天下太平、五穀豊穣などを祈念する祭礼で、旧暦の1月17日に開かれ、千年以上の歴史があるという。きねこさ祭の「きねこさ」とは、祭具の杵(たてきね)と、こさ(きねからこすり落とした餅の意)に由来する。

2月24日(土)
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 日本三大奇祭 西大寺会陽(さいだいじえよう)

降りしきる雨の中、日本三大奇祭のひとつとして知られる「はだか祭り・西大寺会陽」が2月17日深夜から18日未明にかけ、岡山市西大寺中の西大寺観音院で開かれ、約9千人の裸の男たちが、福を呼ぶ陰陽一対の宝木(しんぎ)を求め、激しい肉弾戦を繰り広げた。あいにくの雨でも勇壮な裸祭りを見ようと、大勢の観衆がひしめき合っていて、この祭りの人気の高さを証明していた。

2月10日(土)
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 備前・日生(ひなせ) 源平放水合戦

2月4日(日)に岡山県備前市の日生港(ひなせこう)で源平放水合戦が行われた。この行事は1950年ごろから続く地元消防団の伝統の出初め行事である。快晴の空の下、正午過ぎ、サイレンの合図とともに、約100人の消防団員たちが気勢を上げながら、東西に分かれて岸壁へ向かい、船に乗り組み、約30m先の相手の船を目がけて一斉に放水した。およそ20分の放水合戦は、1年の無事を祈る5色の放水アーチで締めくくられた。

1月29日(月)
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 岡山・龍泉寺(りゅうせんじ)の大寒みそぎ 

2007年1月20日は二十四節気の一つで、1年で最も寒いとされる大寒。この日、岡山市下足守(しもあしもり)の最上教本山龍泉寺では、参拝者が滝に打たれる寒行が行われた。”最上(さいじょう)の滝”と呼ばれる高さ約6mの滝の中に次々と入り、冷たい水に耐えながら心身を引き締める凛々しい姿が見られた。この日は朝と夜の2回に分けて寒行のみそぎを撮影した。写真は夜の寒行の一場面である。

1月24日(水)
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 法界寺(ほうかいじ)裸踊り 

1月14日夜、日野薬師で知られる京都市伏見区日野の法界寺で伝統の裸踊りがあった。両手を挙げて「ちょう〜らい(頂礼)!ちょう〜らい!」と言ってお堂の前で踊る恒例行事である。江戸時代中期に始まったとされる。毎年、豊作や1年の無事を祈願する修正会(しゅしょうえ)の法要の結願(けちがん)日に行われている。今年は地元の小学生や男性約45人が参加した。阿弥陀堂の広縁で、男たちが体を激しくぶつけ合うと湯気が立ち上り、境内に詰め掛けた参拝客から歓声が起こった。このとき使われた褌を妊娠した際に腹帯として使うと安産の効き目があるとされている。

1月21日(日)
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 大阪 四天王寺・どやどや 

大阪市天王寺区の和宗総本山四天王寺で1月14日、伝統行事の「どやどや」があった。行事は、その年の天下泰平や五穀豊穣祈願のため、元旦から14日までの2週間、六時堂で営まれる「修正会(しゅしょうえ)法要」の結願(けちがん)日に執り行われている。紅白両軍に分かれた四天王寺羽曳丘高校・同中学、清風南海高校、清風高校・同中学の生徒らが鉢巻きに褌姿で入場し、法要中に祈祷(きとう)された「牛王宝印(ごおうほういん)」の護符を勇猛果敢に奪いあった。どやどやは、岡山県・西大寺会陽(さいだいじえよう)と岩手県・黒石寺蘇民祭(こくせきじそみんさい)と共に日本三大奇祭の一つに数えられている。

1月14日(土)
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 矢立(やたて)の神事 

岡山市吉備津の吉備津神社で1月3日、東西南北に白羽の矢を放って四方の悪魔を祓い、人々の招福を祈る、正月恒例の「矢立の神事」が行われた。午前9時半ごろ、藤井敬宮司が同神社の祭神・吉備津彦命(きびつひこのみこと)が矢を置いたとされる境内の「矢置き石」に7本の矢を置き、天下泰平、五穀豊穣を祈願。烏帽子(えぼし)、直垂(ひたたれ)装束の山伏、県弓道連盟の射手6人が「エイャ!」と四方の空に矢を放つと、周囲の参拝客は1年の無病息災を祈っていた。矢立の神事は、吉備津彦命が鬼ノ城(きのじょう)にすむ鬼神・温羅(うら)を弓矢で倒した伝説に由来している。


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