2006年2月6日作成
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香川県 高松市 浜ノ町 (大的場海岸)


                   



 
                 水任流(すいにんりゅう)新春初泳ぎ      (水任流保存会主催) 
江戸時代から高松市に伝わる古式泳法「水任流」の第27回新春初泳ぎが、平成18年1月3日、香川県高松市の大的場(おおまとば)海岸で開催された。保存会のメンバーら約20人が参加し、受け継がれてきた泳法を披露した。 水任流は、約360年前に高松藩主の松平頼重(まつだいらよりしげ)公を開祖に武芸として誕生した伝統泳法である。水中で両足を複雑に伸縮させる逆煽足(ぎゃくあおりあし)が特徴で、全国に12流派ある日本泳法の中でも独特の動きで知られている。1979年に高松市の無形文化財第一号に指定されている。               

                  初泳ぎ会場の大的場(おおまとば)海岸(中央)       〔サンポート高松より撮影〕
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JR高松駅から徒歩10分ほどで大的場海岸に着く。大的場海岸は水任流発祥の地であり、石碑が建てられている。午前10時から式典が始まり、水任流の歌が会場に流れ、保存会の人たちによる歌い初めがあった。

水任流の関係者による式典
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開催に先立って、日本古来の泳法「水任流」の保存活動に取り組む水任流保存会の幹事長、小西道弘さんの表彰式が行われた。小西さんは、泳法を後世に伝えようと、数カ月に一冊のペースで冊子を発行しており、昨年100号を出版された。「語部(かたりべ)」という冊子で水任流にまつわる逸話や思い出話などが綴られているという。

表彰を受ける小西道弘幹事長


宮司による安全祈願が執り行われる

式典が終わると、最初に禊(みそぎ)がある。今年は岡山・神伝流の2人がそれを務めた。神伝流も古式泳法であり、お互いに交流があって、毎年参加してる。この日は冷たい風が吹き、気温6.5度、水温8.5度と厳しい条件の中での開催となった。

厳冬の海での禊(みそぎ)
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続いて水任流保存会メンバーによる、棒抜手游(ぼうぬきておよぎ)や肘抜手游(ひじぬきておよぎ)などの模範演技が披露された。泳法には目浸泳(めつけおよぎ)、右片熨斗泳(みぎかたのしおよぎ)、両熨斗游(りょうのしおよぎ)、大の字(だいのじ)、平游(ひらおよぎ)などがある。

棒抜手游(ぼうぬきておよぎ)を披露する


肘抜手游(ひじぬきておよぎ)を披露する
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水任流の模範演技

水任流の水書が披露された。女性メンバーが色紙に今年の干支(えと)である戌(いぬ)の一文字を書いた。

見事な水書


上手く書けて思わずにっこり!
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岡山・神伝流の2人も古式泳法を披露
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約100mほどの距離を泳ぎ切って上がってくるが、ベテランぞろいのためか堂々としている。皆が寒さを感じさせない表情をしており、見ていて実に頼もしい。

泳ぎ終えた褌一丁の男性
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酷寒のため体が朱色に染まる
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この初泳ぎには、一般の人も参加している。今年は9歳から85歳までの14人が参加した。思いも様々なのだろう。下の写真の男性は大きなリュックを背負ってやって来た。おそらく登山家なのであろう。新年に誓う願いは?

立派な体格の登山家
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