2006年8月30日作成
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香川県小豆島郡小豆島町馬木
 

                  




 
「ヤッシッシ」踊り

香川県小豆島の馬木(うまき)で8月上旬に行われる「ヤッシッシ」踊りは、江戸時代から伝わる馬木郷土芸能のひとつで、参勤交代の毛槍を持った奴(やっこ)行列をまね、ユーモラスな歌詞にあわせて踊る、裸踊りである。地元の子供や大人の男たちが、赤ふんどし一丁で毛槍を振りかざし練り踊る様は、この地方ならではの情緒にあふれている。毎年、馬木の夏祭りの「金羅明神祭(きんらみょうじんさい)」の中で披露されている。


金羅明神(きんらみょうじん)
  
内海八幡宮(うちのみはちまんぐう)
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午後6時に金羅明神で神事が始まった。内海八幡宮の末社である金羅明神前に関係者らが集合して、15分ほどの神事が行われた。参拝者はお参りの際に福引券と小さな餅をいただき、県道沿いの広場へと下りて行く。

金羅明神での神事


神事を終え 天狗面の猿田彦大神が参道を下る
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金羅明神の御神体は男性のシンボルを木製で模ったものである。その御神体(男根)を木のお櫃(ひつ)に入れて担ぎ、大切に祭り会場へと運ぶ。

御神体を納めたお櫃を運ぶ
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ヤッシッシ踊りは以前、8月1日に内海八幡神社の境内で行われていたが、最近は8月の第1日曜に行われるようになった。場所も県道沿いの広場に移された。もっぱら参加者、観光客等に配慮して決定されたようだ。

祭り会場での神事執行

「ヤッシッシ」踊りは金羅明神祭の中で奉納される。それに先立って、「馬木(うまき)踊り」が初めに行われた。

お囃子と「馬木踊り」


優雅な舞 「馬木踊り」
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馬木踊りは、ヤッシッシ踊りと共に、馬木郷土芸能保存会の人たちによって守られ、引き継がれている。

扇を持って踊る ご婦人たち

馬木踊りは、この地方特有の、醤油造りのけむりが立ち上る、のどかな風情と人のつながりを唄ったものである。

子供たちも踊りに参加

馬木郷土芸能保存会を纏めるのは、代表事務局の井口 徹(いぐちとおる)さんである。会場でもエネルギッシュに動き回り、進行役を務めていた。井口さんは近くで十六屋(とうろくや)という呉服店を営むご主人である。

代表事務局の井口 徹(いぐちとおる)さん

馬木踊りが終わって、午後8時過ぎに「ヤッシッシ」踊りが始まった。男たちの出で立ちは、白の法被に白足袋、黄色の鉢巻、下着は赤フン(六尺褌)を締めている。そして手には毛槍を持っている。

広場に集まった男たち
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小豆島 馬木郷土芸能「ヤッシッシ」開催の挨拶


右手に毛槍を持ち 輪になってスタンバイ

代表事務局の井口さんの合図で、男たちは一斉に法被を脱ぎ捨て、ふんどし一丁となった。「ヤッシッシ」踊りの始まりである。傍らには馬木の人たちが大勢陣取って見ている。

法被を脱ぐ男衆
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