2005年9月5日作成

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兵庫県揖保郡御津町室津


                   





賀茂神社(かもじんじゃ)  
室津港に突き出た岬の丘にあり、周囲はうっそうとした森に包まれている。境内には県指定天然記念物のそてつの群生がある。賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)を祀る古式の神社である。5つの社殿とそれを囲む回廊、それに唐門は京都・賀茂神社と同じ造りで、昭和44年に国指定重要文化財となった。

賀茂神社の境内で練る
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午後4時を過ぎた。漁港を出発してから4時間が経過しており、男衆の疲れは極限に達していた。酷暑の中での屋台練りはきつい。

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汗を流し疲労困ぱいの男衆

それでも最後の力を振り絞って3つの屋台は豪快な練り合せを見せた。青い空に届くような突き上げも披露した。

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空中に浮く屋台


バンザイする屋台
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褌の群れ
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境内は屋台の練り合せによって猛烈な土煙が上がっていた。一瞬、先が見えないほどの勢いであった。

土煙を上げる屋台
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屋台を押し上げる男たち


天に向け屋台を高く投げ上げた
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賀茂神社は本殿と拝殿が境内を隔てて建っているのが特徴である。その形態を”飛び拝殿”といって非常に珍しいという。そこに向かって屋台が乗り上げて行き、屋台ともども参拝するのがこの祭りの真骨頂なのである。

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参拝する屋台


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本殿前での屋台奉納

約4時間の昼宮の祭りは灼熱の気温の中で終わった。そして屋台を解体してから一同は室津の漁港へと引きあげて行った。このあと漁港市場では直会(なおらい)があり、関係者一同、祭りの労をねぎらっていた。

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漁港に帰って来てくつろぐ青年


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直会の座に参加する一同





  
男たちは常に祭り唄をうたいながら練り歩いていた。これは暑さを乗り切るための祭りでもある。昼宮が終わった夕方に、船から茅の輪の人形(ひとがた)を海に流す行事も行われた。夏の疫病から身を守るための祈願を込めた港町らしい祭りであった。そして強い日差しの中、4時間にもわたり屋台を練り歩いた室津の男衆のパワーに脱帽した。
 2005年7月24日撮影: ニコンD70  1091枚(1629MB) 
  


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