2007年9月7日作成
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岐阜県大垣市 (宝光院)





福俵を引きちぎり、籾殻をまき散らしながらの大争奪戦の結果、一人の男が利剣木(りけんぼく)を手にした。今年の福男が決まった。福男は顔も体も籾殻まみれとなっていて、激しい争奪戦を物語っていた。

激闘の末 利剣木を手にした福男


利剣木を手に誇らしげな福男
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やがて福男が本堂に向かって駆け出して、神前に利剣木を奉納する。さらに男たちは、福俵の中の籾殻をすべて掻き出すかのように、激しく揉み合う。それ故、男たちは全身籾殻で覆われてしまう。

福俵を引き裂く


籾殻をかぶる男たち

午後4頃、揉み合うことで厄男だけでなく参加した裸男たちや参拝者すべての厄を祓い終え、この一年の無病息災を祈願して祭りは終わった。祭りが終わると男たちは近くに用意された「裸男の風呂」へと直行する。

全身籾殻まみれの男衆


仲良く肩を組み引き揚げる
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お互いの健闘を称え合う
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裸男の風呂へと向かう
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裸男たちは無事祭りが終わったことに安堵しながら、「裸男の風呂」に入って、体に張り付いた籾殻を洗い流す。

「裸男の風呂」に入る男たち


きれいに体を洗い上がる裸男
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湯けむりただよう浴場


一風呂浴び 爽やかな表情

「裸男の風呂」に入って、体についた籾殻を落とした男たちは、裸男の宿(詰所)に戻って着替えをする。そしてお互いの健闘を称え合い、来年の再会を約束しながら、各人が充実したひと時を過して帰って行った。

裸男の宿(詰所)で褌を外す男たち


帰りの身支度をする男たち






伊吹おろしが肌をさす2月の節分の日に行われるこの裸祭りは、地域外からの参加も可能となっている。岐阜県内はもとより、東海や近畿、関東からの参加者も見られるようだ。希望者は腹巻き用のさらしを持参して、当日の午前11時半頃までに詰所で記帳をすれば、鉢巻とゴム底付きの白足袋が授けられ、「宝光院裸祭」と前垂れに記されたを六尺褌を借りることができる。参加者の中には、裸祭りの常連メンバーも多い。各地を回り、裸祭りに参加しているようだ。とにかく、全ての男たちの体から発する熱気と溢れ出るパワーに脱帽した一日だった。
 2007年2月3日撮影: ニコンD70  760枚(1108MB) 


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