2005年8月25日作成

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山口県長門市通


                   





鯨を模ったくじら丸の引きあげは機械を使わず、人力によって行われた。くじら丸の中は空洞であるが全体の重量は結構あり簡単には動かない。

鯨を引っ張る人


肩を入れて持ち上げる

悪戦苦闘の末、鯨は陸あげされた。数分後に鮮血が流れる中、鯨のおなかから子鯨(胎児)が出てきた。鯨の解体シーンの再現である。

子鯨の取り出し
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親鯨から取り出された子鯨は、くじら資料館前の広場に持ち運ばれ、仮にセットした墓の前での供養となった。

子鯨の供養

通中学校の男子生徒24人による鯨唄が奉納された。「♪今年は大漁しよ〜」と、太鼓のリズムに合わせ、鯨にあわれみと感謝の気持ちを表す「もみ手」をまじえながら粛々と唄い上げた。古式捕鯨の時代より唄い継いできた鯨唄は、現在でも祝宴の席などで唄われる習慣が残っている。 

鯨唄の奉納
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(かよい)文字の法被
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江戸時代から捕鯨基地として栄えた通地区ではかつて、男たちが獲物を仕留めると、太鼓のリズムに合わせた「鯨唄」が歌われ、人々は沸き立ったそうだ。この鯨唄の奉納は約20年前から、生徒達が大人達の手ほどきを受けて、受け継いでいる捕鯨文化のひとつなのである。

鯨唄奉納の最後のシーン
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12時過ぎに古式捕鯨一連の行事は終了した。その後、男たちは鯨の前で記念撮影をしたり、舟の片付けをしたりして引きあげて行った。

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記念撮影の外国人


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団体での記念撮影


櫓を片付ける人(Part1) 櫓を片付ける人(Part2)
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”刃刺し”を務めたリーダーの勇姿


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引きあげる通鯨組





  
江戸時代から捕鯨基地として栄えた青海島。日本海に浮かぶこの島では、かつて網や銛を使った古式捕鯨が主流だった。その頃を彷彿させる”通くじら祭”は貴重な文化的財産であろう。何より歴史的な伝統行事が廃れていく昨今、平成4年に地元青壮部の橘会が伝統文化の継承と地域の活性化のために立ち上げたとのこと。その姿勢に強い感動と勇気を与えてもらった。なんと素晴らしい事であろうか。
 2005年7月21日撮影: ニコンD70  1047枚(1517MB) 
  


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