2005年11月16日作成
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福岡県福岡市東区(筥崎宮)


                   

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筥崎宮(はこざきぐう)玉せせり 
筥崎宮の伝統行事である玉せせりは新春の1月3日に行われる。この祭りは約500年前に始まったとされている。陰陽2つの玉のうち陽玉(直径28cm、重さ8Kg)に触れて頭上にかざすと幸運を授かるとされ、男たちが勢い水を浴びて玉を奪い合う勇壮な祭りである。長崎くんち、八代妙見祭とともに九州三大祭りといわれている。


福岡博多に新春の訪れを告げる玉せせりが1月3日に行われた。境内に集まった約4万人の初詣客の目前で、締め込み姿の男衆約200人が木製の宝珠を奪い合う勇壮な神事を披露した。競って玉を手にするうちに、次第に着物を脱ぎ捨て現在の姿になったという。筥崎宮絵馬殿の前で清められた玉は、約300メートル離れた末社・玉取恵比寿神社に運ばれた後、「競り子」と呼ばれる男衆の手に渡され、激しい争奪戦が展開される。

筥崎宮本殿の楼門
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玉取恵比寿神社 (たまとりえびすじんじゃ)

筥崎宮の境内から、一ノ鳥居をくぐって真直ぐ海まで延びる参道を進むと箱崎浜(お汐井浜)に到着する。

黒田長政が慶長14年(1609)に建立した一ノ鳥居

箱崎浜(お汐井浜)には「神聖処」の札が掲げられている。この浜では、博多祇園山笠のお汐井取りや、春分と秋分の日に近い戊(つちのえ)の日に、社日祭でのお汐井取りが行われる。ここで持ち帰った真砂は門戸に備えて外出前に身を清めるのに用いられるほか、虫除けとして田畑に撒かれたりする。

箱崎浜(お汐井浜)に立つ朱色の鳥居

午後1時より筥崎宮境内で玉洗式(玉洗いの儀)が始まった。陰陽2つの木製の宝珠がお祓いを受けたのちに温湯で陰暦の月の数のタワシで洗われ、3合3勺の白絞油(しらしめゆ)を注がれ白紙で拭き取られる。この紙は皮膚病に効き、福をもたらすとされている。

絵馬殿の前に祀られた陰陽2つの宝珠
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玉櫃(たまひつ)の上に置かれた陰と陽の宝珠


神職による「玉洗いの儀
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タワシの束を持つ神職


菜種油を精製した白絞油(しらしめゆをたっぷりと注ぐ
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洗い清めた宝珠を取り出す
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玉洗式が終わった1時半頃、玉櫃(たまひつ)に入れられた宝珠が、玉取恵比須神社まで厳かに運ばれた。陰陽一対の宝珠が到着すると神事が執り行われる。その後、陰玉は本殿の神前に移され、残された陽玉をめぐって裸の男たちによる競り合いが行われ、筥崎宮の楼門(ろうもん)まで運ばれる。

玉櫃(たまひつ)に入れて運ばれる宝珠

競り子と呼ばれる男衆が続々と締め込み姿で集まって来た。筥崎宮前三叉路付近が待機地点となっている。

寒風の中の競り子たち
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待機地点に向かう競り子たち
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