2006年4月5日作成

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岡山市 西大寺(西大寺観音院)

                   

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西大寺会陽の魅力は宝木投下のクライマックスに至る過程にあるといわれる。午前零時の宝木投下まで大床(おおゆか)を揺らし続ける。この裸(はだか)の揉み合いこそが最大の見どころとなっている。


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大床にあふれる裸(はだか)


宝木投下を待ち受ける


大床(おおゆか)遠望

裸群が地面で揉み合うことを地押しと言う。それに対し本堂大床の上で揉み合うことを本押しと呼んでいる。いずれも宝木争奪に至る過程で生じる押し合いのことである。

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激しく揉み合う”本押し”


宝木投下3分前

約100坪(330m2)の大床は、あふれんばかりの裸で一杯となった。裸の数は総勢9千人、そのうち大床にいる数は5千といわれている。一升桝(約15cm四方)の広さに裸(はだか)一人が立っている勘定である。

大床で競り合う5千の裸(はだか)
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宝木(しんぎ)投下2分前となった。誰もが福を授かろうとして激しい押し合いとなった。押し合う中で大床からはじき出され、崩れ落ちるシーンが繰り返される。

大床のから崩れ落ちる裸

宝木(しんぎ)が投下される前に、柳の木片を一束にして牛玉紙(ごおうし)を巻いた串牛玉(くしご)が100束ほど投げられる。そして14日間の修正会が結願(けちがん)する午前零時に、牛玉紙に包まれた2本の宝木が投下される。

湯気煙る大床と裸の山


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御福窓に向かい手を伸ばす


宝木投下1分前
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宝木投下
午前零時ちょうどに境内の照明が一斉に消えた。カメラのフラッシュだけの明かりとなった。本堂の御福窓(ごふくまど)から、白い牛玉紙(ごおうし)に包まれた2本の宝木(直径4cm、長さ20cm)が住職によって投下された。

午前零時 消灯 宝木投下


宝木投下!

投下された宝木 (資料)

投下された宝木に群がる裸たち

1分後に明かりが灯された。その瞬間、本堂大床の凄まじい肉弾戦の修羅場が浮かび上がった。 「ウォー」という雄たけびが響き、湯気がたち込める中、宝木を求める裸たちが激しくうねる。約3万人の観衆が見つめる中で会陽は最高潮に達した。

大床での宝木争奪戦


修羅場と化した本堂大床

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